79式算盤火床 2の話 要求を達成する基本設計
こんにちわkentarouです。
かなり前(たぶん2020年くらい)に書いていた記事ですが、公開を忘れて放置されておりました。せっかくなので今更公開しておこうという怠慢です。
今この記事を書いている時、このショップはまだ構築段階です。
このショップをどれだけの人が見るのか、だれも見ないのか知る術は時間だけ。
昔からガレージメーカーを作りたいと思っていたので、それはひとまず達成できている事でしょう。
焚き火台には大きく分けて2種類あります。
私が欲しいのは「小型軽量」になります。
小型軽量の中でも大きく2種に分けれるかと思います。
面で構成されている or フレームで構成されている
フローチャートでざっくり書くとこんな感じです。
何故、面で構成されているタイプで製作しなかったのか。
面で構成されているタイプは基本的に火床と五徳が一体です。
そこが一番の魅力で、軽さも兼ね備えています。
それに二次燃焼が可能な物もこちらに該当します。
バーゴのヘキサゴンなどの軽い物が多いですよね。
しかしながら、せっかくの焚き火なので、火を面で覆ってしまうのは嫌でした。
二次燃焼も魅力的ですが、焚き火として、自然とそこに存在する、ありのままの姿の炎が欲しかった。
重量に関しても剛性さえしっかり出れば、面よりもフレームの方が軽量に仕上がる計算でした。
コンセプトの使用方法ならば過剰な耐荷重を求める必要もなく、この時点では剛性は簡単に出るものと思っていました。
中空パイプフレームで異様に軽い焚き火台を製作する自信がありました。
この時点で中空フレームを使用した焚き火台は他にはありませんでした。
しかしながら、中空パイプによる試練がいくつもありました。
中空パイプは丸棒より耐熱剛性が低くかった。
実際に試作した焚き火台のいくつかは現場でひしゃげて、とてもじゃないけど売り物になるようなレベルではありませんでした。
熱が加わると熱膨張で生き物のように変形し、それがまた脆弱性を加速させました。
中空パイプは製作も難しかった。
熱を与え過ぎるとCrの炭化物が析出し粒界腐食が発生しました。粒界腐食によりいとも簡単にへし折れました。
粒界腐食を恐れて熱の入れ方を少なくしすぎると、今度は応力により材料が割れました。
焚火台がコンパクトなため、曲げ部分はなるべく鋭角Rに仕上げて地面との設置面積を稼ぎ安定性を向上させる必要がありました。
レーザー接合においても局部に高温が入るため、材料がその部分だけ歪んでしまい不良となりました。
ガレージに引きこもり思いつく限りの試作を製作してはフィールドに持ち込みました。
この動画はその時の一部です。
アンパンマンがヘビロテされている環境で執筆しているため、そろそろ頭が逝かれそうです。この辺にしておきます。
それでは爽快なる山遊を願います。
kentarou in the woods
こんばんは!風火蔵の1号機が絶好調なので将来のスペアとして2号機を買い増しさせていただきました。
焚き火台も面構成の新型を見定めてから、どちらかを購入する気満々で毎日がじつに楽しみです。
では良い山遊を!