ハリーボッテーと研者の樽 釣れないカフェジャンキーのドリンクホルダー
ホムセンに漂う屍
わたしも屍の一人。
ホムセンにはヒラメキという魔物が潜む。
何かを探し求め、虚な目を四方に散し徘徊する。
脇息は思惑通りの仕上がり
取り付けが湿度高めの日
キツめにしておいて正解だった。
それでも乾燥した日はスカスカになる
ブレーキで勝手に動くことなく程よい加減
スライドの抵抗加減でその日の湿度が体感できる。
今日はかなり乾燥してる。
杉の脇息のお陰で見えない湿度を動きとして体感する。
1速に入り難い季節が到来した
外気温を見ると15度。
私のジムニーは室内体積に対する木材の比率が高い。
バグアウトキットを更新して、窓が曇りにくくなった。
これは車中泊にとても良い。
木材が湿気を吸ってくれている。
室内の湿度が一定近くに保たれる。
このブログにて質問があり、インスタライブで回答した。
その動画はこちら
前後の無駄話はカットした。
倍速の違和感が新鮮
物の形状、成り立ちには様々な思惑がある。
キャンプ用品ひとつとっても、よく観察していただきたい。
面白い世界が見えてくる。
単に、シブいっす。オシャレっすかっこいいっす。
それでは思慮浅く、そこから先に広がらず、深みもない。
おぼこく、何を説明をしても稚拙な内容にとどまる。
ダボの例は分かりやすかった。
完成品として必要な形状と、半製品として必要だった形状。
と言い換えることができる。
単に見た目だけの形状があったり、
完成品として必要な形状にデザインを混ぜたもの。
使い勝手上必要な形状。など、
形状には様々な思惑があるわけだ。
これはあるエンジンケース。
赤丸の補強は近くにボルトもあり、そこまで弱くないが、底の部分の補強は必要。
だけどここまで強靭な補強は要らない。
この補強形状は製品として必要な形状と、加工上必要な形状を兼ねる。
高剛性の設備や治具で加工しても、加工物自体がビビって精度が出ないからだ。
車のボディーが真っ平らな板ではなく
わざわざプレス工程を加えて、立体形状になっているのも、押して直ぐにへこまないようにと言う意味がある。
ボディーに関しては一定の強度が出ればあとはデザインに振れる、形の意味としてはデザインの割合が多くなる。
一般的に、デザインは収益に大きく影響を及ぼす。
私のようなモノの見方をする人間はマイノリティ。
それゆえに物の構造よりもファッションが優先されるケースが多い。
しいて言えば、構造や機能を度外視して、見た目の体裁だけ整え、製造工程が容易で安価なハリボテの方が収益を得やすい。
世の中、何も考えていない消費者の方が圧倒的に多く、見掛け倒しで簡単に騙せるからだ。
さて、物の形状を紐解いていくとディープな面白い世界の扉が開く。
私のブログをここまで読んでいる人はおそらく同じマイノリティ側のディープな人間だろう 。
もしくは、そうありたい人であろう。
私が見てくれ品になびかず、事あって物と言う理由も、何となくわかるのではないだろうか。
見た目だけの意味のない形は
見ていても、前後の物語を感じれず、いくらカッコよくてもチープにしか感じない。
ディープ&ドープじゃないと詰まらない。
美人は3日で飽きるらしい
私は3秒も持たない。
一瞬は美人と思うかもしれない。
思考回路のスイッチが切り替わり、機能としていかに意味があるのかを探り始め、ハリボテと知るや否やそっぽ向く。
市場と言う大海で釣るのが難しい魚
カフェジャンキーに話を変えよう。
今回 発見した魔物はこれだ。
前回のブログ内容、脇息の弊害を改良する。
何の役にも立たない飾りの樽だ。
物入れ、ペン立てにしても不便極まりなく
存在自体がほぼファッションである。
何故作ったのか。
私には、いまいち理解できない。
巻いてある黒バンドまで飾りのハリボテである。
このハリボテは450円程度だった。
私はハリボテにびた一文払わない。
しかしこれ買った。
100均にもありそうだ。
こいつは弄れば化ける。
このハリボテの先に未来を見た。
そう、こいつはハリボテではなく材料。
桐材でこの形状を1から製作するには材料費と作業時間を考えると450円は得だ。
ここで初めてこのハリボテに価値が出た。
桐材ってのが良い。
保温効果が良い。
保温性の高いワンオフのドリンクホルダーを製作する。
たかがドリンクホルダーでもワンオフする、この物への徹底した執念。
我ながらホラーと思う。
購入前に抜かりなく様々なドリンクを入れて確かめてある。
その結果全長の長さ要調整を確認した。
内径はストライクだ。
さて、巨匠けんたろうの手介入が始まる。
まずこの黒バンド
こいつで形状固定している様に見えるが、ハリボテ。
チンケな釘は爪で直ぐに抜ける。
すでに1本車の中で抜け落ちており、シートに穴を開けるとこだった。
このチンケな釘が抜け落ちて人の足に刺さり怪我をさせるかもしれない。
なんて事をハリボテ製作者は考えもしないだろう。
即、外す。
よく入れるドリンクはコンビニコーヒー
ホットとアイス両方。
実使用にコミットした寸法に仕立てて、そこから他の容器に汎用性を持たす。
そして、車載時の設置クリアランス、取りやすい配置も外せない条件。
バグアウトモードで干渉してはならない。
長さを決めた
リスクヘッジで長めとした。
微調整はベルトグラインダーの仕事
鉛筆を固定して樽を回せば狂いなき線が描かれる
早速ノコをぐるりと一周。
どうだ!
この寸分の狂いなくスタート地点に戻ってくるノコの正確さ!
大工には敵わんが、流石 俺。
スパこんっと、両断ッ
長さ具合を確認。
まだちょっと長いね。
ここで気付いた。
一部のコンビニのホットコーヒーと、ほとんどのアイスコーヒーの容器は
樽の口元でつっかえて、底まで付かない。
これは・・・
ドリンクホルダーにおける、
最高の副産物の降臨だ!
つまりこういう事。
桐材の断熱効果に加えて
二重構造となり空気層が出来る。
しかもカップとの接点は口元の円周で、熱伝導が抑えれる。
これは思っても見なかった保温性能だ
おそらくアイスコーヒーの結露は限りなく少ないはずだ。
一度置いたカップが空気層を密閉する。
密閉された分の空気は結露するが、ごく少量。
その後は密閉されているので、新たに湿度を含んだ空気は入り込まない。しかも桐材だ。
超ハイスペックなドリンクホルダーが出来上がるぞ!
これぞワンオフの醍醐味であるっ!
見てくれのために開いてしまった可哀想な穴。
竹槍を突っ込んだ。
幸い黒髭は飛び出さなかった。
あとはベルグラでちゃっちゃと形成。
素材に厚みがあるから、デザインが効く
即興で切子仕立てのデザインにした。
この形状に機能はない。
保温機能を最大限にしたいなら、樽形状が最も優れるが
上部開放しているので、そこまで変わらないだろう。
外面はデザインを優先する。
美しい
気だるい樽が洗練されゆく
流石 俺
ニス1回目
こいつはニスでパックした方がいい
桐の発泡機能だけを取り出す。
ニス2回目
奥に見えるのも私の作品
同時進行で仕上げてる。
凸部の形状に強めにヤスリを当て、
デザインの造形を浮かび上がらせた。
流石、俺。
口元は密閉しやすい様に真円に整え、滑らかにRを付けた。
手が負傷している。
3度目の塗りで形状をパック保存した。
日当たり考慮でコンプレッサーの上に他の作品と干す。
実は他の作品をメインでやって、このホルダーは片手間
さて、取り付けが問題。
撮りやすい位置はすでに決まっている。
ミリ単位で調整して出しておいた
無理矢理ここに拡張するしかない。
最初からわかっていれば一体型にしたけど
この様にしてプロトタイプはつぎはぎに洗練されてゆく。
そして、最後に一体型として設計されて完成される。
即席で固定用ステイを製作
無理矢理感半端ないが、強度はある
こんなもんでしょう
ホムセンのハリボテ樽に機能が付与された。
巨匠けんたろうの手により芸術に生まれ変わり
今、実用芸術に昇華しようとしている。
適当に削ったRがホルダーにピッタリ
流石、俺。
自分を褒めるのは大切だ
体裁を整える前に実用
最高だ
脇息から少し手を横にするだけでコーヒーが取れる
素晴らしい!!
唯一無二のこんふぉーたぼーなジムニーだ!
美しい!
気になる断熱と結露状態を見てみよう。
断熱はかなり良い!
明らかに今までより氷が残っている
倍どころじゃ無い。
結露はこちらをご覧ください。
思った通り全然ない!
ここに置いてから松屋で牛丼を食べて戻ってきた時に撮った動画
おおよそ20分でこの結露量だ。
巨匠けんたろうが片手間で車用ドリンクホルダーを製作したら
素晴らしい性能のドリンクホルダーに仕上がりました。
偏屈もしくは独創。
読者になにかしら資すればと思う。
毎日のように食べる米
いい炊飯器で炊きたいな。
Kentarou in the woods.