民間特殊車両JB23 充電系リレー制御
さて、YouTubeの動画の最後にも触れた問題点
走行充電とPV充電を同時入力すると効率が悪くなる。
これを回避する制御に成功した。
このブログではその回路に触れていこう。
今やりたい制御を下記にまとめる
- 走行中は走行充電のみ
- 停車中はPV充電のみ
- 上記1.2を自動で切り替える
- PVはサブバッテリーとポタ電両方に供給
- PVを遮断するスイッチ
この5つのやりたい制御をなるべくシンプルに、
スイッチを少なくして合理的かつ実用的に具現化したい。
その回路が下記の回路になる。
分かりやすいように単純なリレーメインの絵とした。
使用したリレーは全て5極
OLT(オルタ)からのリレーは4極でも良いけど、5極を買っておいた方が他にも使えて潰しが効く。
さて、それぞれのリレーの動きの話をしよう。
この回路は基本的には全てのスイッチをONにしておけば何も気にする必要なく勝手に動く。
<#1リレー>
まずは#1のリレー(5極リレー)
250Aの大電力用にした。
これはキムスイッチの後についている
よって現在はキムスイッチを操作していない
キムスイッチは常時ONにしてある。
オルタからの電流はかなりの大電流になるため、もし暴走する事があってリレーが破壊されたらキムスイッチを切り、物理的に確実に回路から遮断する。
リレーは物理的に作動しておりいつかは壊れる。
メインバッテリーの交換など、保守性も考えて手動で確実に切断できるキムスイッチは必要だろう。
このリレーはACCがONになるとスイッチングしてオルタとサブバッテリーが接続される。
ACCがOFFになるとオルタとサブバッテリーは自動的に切り離される。
操作はキーを回すだけ。
このリレーにはNo1スイッチが付いており、ACCの入力を入切できる。
つまり走行中、走行充電したくなければNo1スイッチを切っておけばリレーは働かず、オルタとサブバッテリーは遮断されたままだ。
<#2リレー>
続いて#2リレー
40Aの小型タイプにした
こいつは独特な繋がり方をされている。
思い付きで作った回路だが、素晴らしい働きをしている。
こいつの役割はPVの制御
ACCがONになるとPVとサブバッテリーを切り離し、ポータブル電源に接続される。
リレーコイルにはこのACCともう一つ繋がっておりサブバッテリーからも#3リレーを介して接続されている。
つまり、この#2リレーは#3リレーにも制御されている。
リレーをリレーで制御する発想だ。
そしてこのリレーはNo2スイッチとNo3スイッチが付いている
No2スイッチを切ると
走行中は本来ならサブバッテリーと切り離されているが、スイッチを切ることにより繋ぐ事ができる。
走行充電とPV充電を同時にしたい時や走行充電を使わずにPVだけで充電したい時に使う。
同時充電したい場面は今のところないが、走行中に走行充電でなくPV充電で賄いたい時は頻繁にある。走行充電はオルタネーターに負担がかかるから加速が鈍くなり燃費が落ちる。
ある程度のバッテリー充電量があれば走行充電で急速に充電する必要は無い。
普段はほとんどPV充電だけで賄っている状態だ。
ただ、このシステムには問題があった。
ACCからの入力がなければ切り替える事ができないのだ。
それを解決しつつ、PVの遮断とポータブル電源へのPV供給を可能にしたのが#3リレーとNo3スイッチだ。
No2リレーコイルにサブバッテリーの電流を流すことによってACCがOFFでも切り替えが出来るようになった。
つまり、停車中はNo3スイッチの操作でPV充電をサブバッテリーかポータブル電源かに選択出来るようになった。
そして停車中サブバッテリーを使う時はポタ電側にスイッチしておけばパススルーしなくて済む。
さらに、停車時にサブバッテリーだけでなくポタ電に充電する事ができのるでポタ電をいちいち下ろして充電する必要がなくなった。
サブバッテリーとポタ電の残量を見て充電したい方に切り替えておけばいい。車から離れている間、勝手に充電されている。
何とも素晴らしいシステムだ。
では何故#3リレーとつながっているかと言うと
#3リレー(10Aの超小型タイプ)の役割は回路保護
<#3リレー>
サブバッテリーから#2リレーコイルに供給している状態で ACCをONにするとリレーコイルが二重で電気を喰らう事になる。
この場合、メインバッテリーとサブバッテリーは並列回路となり電圧の高いサブバッテリーが優勢となるだけで特に問題はなさそうだが、あまり良い気はしない。
何らかの損傷がありサブバッテリーとメインバッテリーのプラスがつながる危険がある。
そうなれば同位し始めて電圧が同じになるようにどちらかに向かって勝手に電気が流れ始める。
その場合、ACCが勝手に起動する。
それを防止するために#3リレーはACCがONになると切り離す役割を担っている。
No3スイッチ
を入れたままACCをONにしなければ良い話だが、まず無理だろう。必ず忘れてやっちまうのが人間だ。
この#2と#3はNo3スイッチを入れたままACCをONにすると一瞬だけコイル電流がなくなるようで瞬間的にスイッチングしてしまう。しかし今のところ問題はない。
様子を見て改善の余地があればNo3側の配線にキャパシタを介入しようと思う。
#2リレーコイルとNo2スイッチ、No3スイッチ間にそれぞれに入っているダイオード
これは逆流防止で入れ込んでいる。
これが無いと、#2リレーを動かそうとNo3スイッチを入りにするとコイルから逆流してACCへサブバッテリーの電流が流れ出す。
そうなると、車内のアクセサリー類がサブバッテリーを電源として全て起動してしまう。
一方でACCをONにするとサブバッテリー側に電流が流れ出したりメインバッテリーとサブバッテリーの電圧同位が開始される。
逆に言うとわざとACC側に流してやれば停車中でもナビやカーステレオがサブバッテリー電源で使えるわけだ。
今回はダイオードによってそれを阻止しているが、そのうち、サブバッテリーでACCを動かす回路を組むと思う。
と言うわけで満足いく充電システムが出来上がった。
何の気にもする事なく調子良く動いている。
キーを回すだけで3つのリレー切り替わり、勝手に仕事をしてくれている。
あとは配線整理と体裁を整えたりしてまだ楽しめる。
特にスイッチが付いている基盤(木盤)は早いとこちゃんと作り替えたい。
充電する側は整った。
次はいかに使っていくかの作り込みをやっていこう。
それではまた。
そろそろ沖に青を求めて行こう
Kentarou in the woods に